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色には、「寒色、暖色」・「濃色、淡色」・「鈍色、鮮色」など、多くの分類方法があります。また、あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、「後退色、進出色」という分類もあります。空間の広狭を効果的に見せる際に、この分類を利用すると簡単です。
色彩学では、同じ面積を塗りつぶしても実際よりも奥の方に見える色を「後退色」、逆に実際よりも近くに見える色を「進出色」に分類します。一般的に青色や灰色などの「寒色系」や薄い色は後退して見え、赤色や橙色などに代表される「暖色系」や濃い色は進出して見えます。
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◆ どちらの部屋がより奥行きを感じますか? |
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空間を広く見せるには、寒色系の「後退色」を使ったり、淡い色や少しくすんだ色を使うと開放感が出て効果的です。しかし既に建築済みの店内の壁や什器の色を変更するのは難しいかと思います。そのような場合は、下記のような簡単な方法を試してはいかがでしょうか?
(ア) ポスターやカレンダーなどの装飾物で色を調整する
白地に「進出色」の文字が配置されていると、遠目には空間的広さを感じます。またポスターに近づいて文字を読むときには、「進出色」の文字は目に入りやすく視認性を高めることもでき、一石二鳥です。
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後退色のバックに進出色の文字は、視認性が高く圧迫感もない
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進出色のバックに後退色の文字だと視認性は低く、圧迫感を感じる
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(イ) 視線の高さと配置場所で調整する
視線の高さよりも下の方に濃く暗めの色を配置すると、空間全体に安定感が生まれます。また上に行くほど色が明るく淡くなると、開放感が生まれ天井が高く感じられます。壁紙や床の色を変えなくても、ポスターや置物の色や位置で簡単にコントロールしてはいかがでしょうか?
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◆ どちらの部屋がより開放感を感じますか? |
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(ウ) 蛍光灯の色で調整する
蛍光灯を白色光(白色灯)にすると、(イ)の効果により空間を広く感じます。寒い冬の時期には黄色光にして、色彩温度(第2回参照)効果で室内を暖かく見せることもできますが、空間は白色光に比べ狭く感じられます。
(エ) 観葉植物で調整する
観葉植物の葉の色が緑色や深緑色で濃く、幹もしっかりしている場合、背丈が高いと全体に圧迫感を与えがちです。逆に背丈が低ければ(イ)の効果で安定感が生まれます。夏場には葉の色が薄く形も細くて小さなタイプや、幹が細くしなやかなタイプを選ぶと、背丈が高くても風に揺れる見た目も加わり爽やかな印象を与えるでしょう。
特に(イ)〜(エ)は薬局内に限らず、休憩場所やご自宅でも利用できる簡単ワンポイントではないでしょうか?
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次回は「第4回−色彩お薬 番外編− 虹の話」を、8月に掲載予定です。お楽しみに。
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監修
紀野 裕美
(カラーコーディネーター、カラーセラピスト) |
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