認高齢者の在宅医療が拡大しています。脳卒中、整形疾患、認知症の3大老年病は在宅医療において頻度の高い疾患です。さまざまな臨床課題があります。摂食嚥下障害・床ずれ・排尿障害・排便障害・栄養・肺炎・感染症・転倒と骨折・廃用症候群・歯科・口腔ケアなどがありますが、その中で排尿障害と眼科疾患について考えて見ましょう。
尿閉と排尿困難とは?(東京都薬剤師会・医薬品情報 No3より)
尿閉はおしっこが膀胱に充満していて出したい気がするのにおしっこがでない状態で、痛みを伴います。(尿閉低下)勢いが弱い(尿線分割)1本でなく分かれて飛び散る(尿線途絶)途中で尿が途切れる(排尿開始遅延)出るまでに時間がかかる(排尿終末時滴下)おわりぎわに勢いが弱り滴下するなどの症状があります。
原因は膀胱の縮む力の低下や神経因性膀胱、前立腺疾患などで起こります。
医薬品によっても起こります。
膀胱や尿道の働きを調節している神経への影響が知られています。
(1) 膀胱の筋肉(排尿筋)の収縮を起こす神経が抑えられる。
(2) 尿道の筋肉(尿道括約筋)の収縮が強まって、尿道の筋肉の閉まり具合が高まる場合もあります。
早期発見と早期対応のポイント
医薬品を服用してから数時間以内に発症する場合、数ヶ月に後に発症する場合もあります。前立腺肥大を合併している男性に起こりやすいので留意が必要です。
「尿意があるのに排尿できない」「尿がでるまで時間がかかる」「尿をするときにきしむ」「残尿感がある」などの症状があるときは、医師の診察を受けるように指示してください。
副作用の概要
排尿困難は尿排泄機能の低下であり、排尿が高度になれば尿閉になります。
薬剤投与による尿閉、排尿困難の病態は、膀胱収縮力の低下あるいは尿道抵抗の増大です。
膀胱排尿筋には、ムスカリン受容体が豊富に存在し、副交感神経刺激によりアセチルコリンが分泌され、ムスカリン受容体刺激により排尿筋収縮を惹起しますが、抗ムスカリン作用を有する薬剤の投与により、排尿筋収縮が起こりうります。
副作用の治療法
まず排尿状態悪化に関与する薬剤を中止する。
(導尿)カテーテルを膀胱内へ挿入して排尿する。
1回の導尿で自葉排尿可能となることも多いが、持続する場合は、清潔間歇自己導尿を指導する。
カテーテルの留置は1〜3日程度に留める。留置・抜去後に残尿が100ml以上見られる場合は泌尿器科専門医を受信させる。
添付文書に尿閉が記載されている主な薬剤(抜粋)
1.チアミラールナトリウム、チオペンタールナトリウム、ペントバルビタール
2.デクスメデトミジン塩酸塩
3.クアゼパム、トリアゾラム
4.クロバザム、カルバマゼピン
5.ロルノキシカム、セレコキシブル、メロキシカム
6.ドロキシドパ、ピペリデン、ピロフェナミン、ペルゴシドメリル酸塩、
7.アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピンフマル酸塩、クロルプロマジンネモナプリド、リスペリドン
8.ドノペジル塩酸塩
9.アミトリプチリン塩酸塩、マプロチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩、
10.イプラトロピウム臭化物水和物、チオトロピウム臭化物水和物
11.イミダフェナシン、コハク酸ソリフェナジン、酒石酸トルテロジン
12.フラボキサート塩酸塩、プロピペリン塩酸塩、オキシプチニン塩酸塩
13.オキシコドン塩酸塩水和物、モルヒネ塩酸塩、フェンタニール、フェンタニル塩酸酸塩、プペレノルフィン塩酸塩、ペンタゾシン
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